子供が不登校なんだけど、親がしてはいけないこと、言ってはいけないことってどんなことがある?
今回は上記の疑問にお応えしていきます。
本記事の内容
- 不登校中の子供に親がしてはいけない・言ってはいけないこと10選
筆者の経歴
- 元家庭教師
- 教育&勉強に関する情報をブログにて発信中
- パニック障害にて不登校になりかけた経験あり
子供の不登校中に親がどう接すべきか悩みますよね。
本記事では、親がしてはいけないNG行動についてまとめていくので、参考にしてみてください。
【危険】不登校の子供に親がしてはいけないこと・言ってはいけないこと10選【NG集】
不登校の子供に親がしてはいけないこと・言ってはいけないことは以下の通りです。
- 無理に学校に行かせる・外出させること
- 学校に戻るのが正解だと思うこと
- 言いたくなさそうなことを無理に聞き出そうとすること
- 正論が常に子供のためだと思うこと
- 担任に期待しすぎること
- ハードルを下げすぎること
- 何かを達成した後にすぐ次の課題を与えること
- このままだと将来進学・就職できないと言うこと
- 他の子たちの話をすること
- いじめの犯人探しをすること
無理に学校に行かせる・外出させること
何かしらのストレスに耐えきれなくなった結果が不登校です。
既に頑張る気力が尽きた状態ですので、そんなときに無理に学校に行かせたり外出を強要すると、子供は今まで以上に殻に閉じこもり、親に対する不信感を強めてしまいます。
ケガしているのに走れと言っているようなもの…。
背中を押したい気持ちはわかりますが、お子さんにはお子さんのタイミングというものがあるので、ここはグッと耐えてください。
自宅はお子さんの大切な心休まるセーフティゾーンでなくてはならず、その存在を脅かしてはいけません。
学校に戻るのが正解だと思うこと
保護者の方の中には、とにかく子供を学校に戻すことが正解であり、最優先だと思っている方がいますが、この思考はNGです。
もちろん学校に戻るのは一つの解決策ですが、
- フリースクールや教育支援センターに通う
- 保健室登校や別室登校をする
- 通信教材で勉強する
など、道は他にもあります。
フリースクールや教育支援センター、保健室登校、別室登校は出席扱いにしてもらえますし、通信教材もすららを使えば出席扱いが可能です。
特に中学生の場合は普通高校の進学のためには内申点が重要だから、学校に行けないなら出席扱いを受けるために別の道を探そう。
学校に行かなければと思えば思うほど、子供は追い詰められてストレスを感じるもの。
他の方法を提示して選択肢を与えてあげれば、それだけでも救われると思います。
学校に行けない、不登校=終わり、みたいに考えは辞めよう。
元々不登校だった人が大人になって活躍しているケースだっていっぱいあるからね。
言いたくなさそうなことを無理に聞き出そうとすること
言いたくなさそうなことを無理に聞き出すのも辞めましょう。
色々話を聞かないと保護者も動けないでしょうけれど、子供だって答えたくないことはありますし、無理に聞き出そうとすると余計に口を閉じてしまうことさえあります。
必要な時が来たら自分から話を始めるものですから、焦らずじっくり待ちましょう。
「言いたくないなら言わなくて良い。でももし言えるようになったらちゃんと教えてね」と伝えるだけでもだいぶ受け取り手の感じ方が違う。
正論が常に子供のためだと思うこと
正論は時に人を傷つけますし、正論で物事すべてが解決するなんてことはありません。
それどころか、かえって事態を悪化させることだってある。
例えば「子供は学校に行くのが当たり前」「不登校はおかしい」といった発言は、世間一般から見たら正論かもしれないし、不登校の子に親が言うことも容易に想像できます。
でも言われた側からすると、
といったことを思い、親への不信感が募っていきます。
正論が全てを解決してくれると思うのではなく、どうしたら一番子供のためになるだろうと考え抜くことが大事だと思います。
担任に期待しすぎること
不登校のお子さんがいると、解決してもらおうと担任に過度な期待を持ってしまう保護者がいますが、これはNGです。
学校の先生は一クラス大体30人前後の子供たちを1人で請け負っており、彼らにできることにも限界があります。
ついつい担任に頼りたくなる気持ちはわかるけど、あまりに色々要求すると先生も負担を感じるはず。
子供を色々気遣ってくれる良い先生が担任でも、彼らに頼りすぎず、あくまで最低限のサポートのみを期待する方が精神的にも良いと思います。
期待しすぎると、先生が思った通りに動いてくれないときにストレスが貯まるから要注意。
ハードルを下げすぎること
生活面でも勉強面でも、子供が不登校だからといってすべてのハードルを下げて対応するのも良くないです。
急に子ども扱いしたり、過保護になったりとかね。
子供は親がハードルを下げて色々接してくるようになると、「自分のことを無力な存在だと思っているのかな…。」と悲しくなります。
学校に行けてないという事実は考慮すべきではありますが、その他の面では普通に接した方がお互い変に気を使わないで済むし、お子さんも気負わずのんびり過ごすことができます。
何かを達成した後にすぐ次の課題を与えること
学校に少し行けた、フリースクールに通い始めた、通信教材を始めた…など、お子さんが少し動き出せた際に、喜ぶあまりすぐ次の課題を用意して前に進めようとする行為は危険です。
まだ余裕がある状態なら大丈夫ですが、精神力をフルに使っていた場合、すぐ次の課題を出されると、「エネルギーはもうないよ…」と思うはずです。
前に進めたい気持ちはよくわかるけど、子供がエネルギーを使い果たしている点も頭に入れておく必要がある。
急かすとそれがまたプレッシャーになるので、背中を押しすぎるのは注意しましょう。
このままだと将来進学・就職できないと言うこと
進学や就職の話題を持ち出して脅すことは厳禁です。
子供も分かっていますし、それでも動けないから悩んでいるわけですからね。
現状を変えていくには脅しは全く効果のないものであり、ただ子供を追い詰めるだけです。
今は学校に行けなくても出席扱いの代わりになるものがあるから、脅すのは辞めよう。
他の子たちの話をすること
友達の近況について不登校のお子さんに話して学校への興味を引こうとする保護者の方がいますが、これも子供からすると嫌なことです。
自分は不登校でみじめな思いをしているのに、友達の活躍の話を聞かされても耳が痛いだけです。
他の子たちの様子はお子さんに聞かれたら答えるようにすると良いと思います。
いじめの犯人探しをすること
いじめで子供が不登校になったら、親としては犯人探しをして懲らしめてやりたいですよね。
でも、犯人が周りへの影響力が大きい人物の場合、大人が介入して一見いじめ問題が解決したように見えても、子供の間ではより陰湿にいじめが行われるケースがあるので注意が必要です。
「大人にチクるような奴」と周りに見なされると、居心地は悪くなる…。
まとめ:子供を追い詰めないことが大切
今回は、不登校の子供に親がしてはいけないことを10個ピックアップして紹介してきました。
どれも子供のためを思って保護者がついついやりがちな行動ですが、結果的に事態を悪化させる可能性があるものばかりです。
大切なのは、
です。
学校に行けなくなったお子さんにとって、保護者は頼れる貴重な味方だと考えているはず。
それなのにその味方から責められてしまったら、絶望するのも想像に容易いことです。
決して何かを要求したり責めたりせず、あせらずじっくりとお子さんと話すようにしてみてください。